結婚記念日、誕生日、そして命日

2017/05/08

*古いブログから(2016/06/23)

私たち夫婦は、結婚式を行った日を、自分たちの結婚記念日としてずっと記憶していた。(夫婦共に忘れる..ということも度々あったけど)
だが、実は、海外への新婚旅行に夫婦として行くために、婚姻届を提出したのは、結婚式の三ヶ月ほども前だった。

しかし、これは手続きのためであるからと、夫も私も日付を記憶に刻むことはなく忘れ去っていた。
夫がシに、役所手続きやなんかで戸籍謄本を見る機会があり、私は初めて実際の結婚記念日を認識した。それは奇しくも、夫の命日と同じ日にちだった。(月はちがう)

夫は、誰よりも当人が一番驚いたのではないかと思うほどに、バタバタと最期を迎えた。
翌日は私の誕生日というその日、もういけない..という状態に陥り、夜には意識もなかった。私の誕生日に死ぬなんてひどい…私がそう言ったからなのか、夫は「そんなつもりはない」とでも言うように、いっそうバタバタと急いで、その日のうちに死んでしまった。
この先ずっと、夫の命日と自分の誕生日が同じだなんて、私には堪え難いことだったから、たった一日のちがいとはいえ、誕生日が命日にならなかったことは本当に有り難かった。(ほんの一時間ちがいだったんだけどね...)


夫の月命日の今日はお墓参りに行ってきた。そして「今日は私たちの本当の結婚記念日なんだよ」と、夫に教えてやった。


Cat in the garden / orangeaurochs
事業に失敗しての帰国ではあったけど、夫は故郷をとても愛していたから、日本での生活をそれなりに楽しみにしていたと思う。
でも、一年も経たずに夫は逝ってしまい、日本で自分の誕生日を迎えることも、楽しみにしていた桜を見ることもなかった。。